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デュラララ!!の二次創作小説同人サイトです。
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    ハチ公コワい…


    昨日、呑み会がありまして渋谷の方まで行ってまいりました。ハチ公前で待ち合わせ。と言われたのですが…行ってみたらもう人人人。挙句ハチ公の前までたどり着いたら別のハチ公前でした。パネル?というか、そういったものがあるんですね…。

    池袋も以前就活帰りに寄ってみたらあんな感じだったので、もしあんな人ごみに自販機とか飛んできたらすごいんだろうなぁとかつい考えてしまいました。

    さて、本業パロ連載の続きです。ちょっと短いですが、きりがいいのでこの辺で。





    折原邸は、誰が聞いても納得するほど、広い。
    二十代前半という年齢でこれだけの豪邸を持っている人間は、そうはいないだろう。
    いつもは笑顔と何かの声達に溢れた邸宅で、少し敷地内で遠くに来てしまえば一人になったような印象を受けるほどだ。
    しかし、臨也だけがこのように大きな邸宅を有しているわけではない。
    大抵が臨也が新宿で所有していたような高級マンション、それもワンフロアが一つの家となっている、マンションとしては相当に広いものを有している。あとは、東京郊外や関東近隣県に、臨也と似た大きさの敷地を買って悠々自適に暮らしている人間もいる。
    とはいえ、それはまだ、正臣も沙樹も知らないことだ。

    「…?」

    そんな、折原邸が静けさに包まれていた、日付ももう少しで変わるという深夜。
    何となく、電気がついた気がして沙樹は目を開けた。
    隣では杏里が寝ており、少し辺りを見渡しても、誰かが起きたということは見受けられない。

    「…」

    そっとベッドから抜け出した沙樹は、杏里を起こさないようにこっそりと部屋を出た。
    正臣と、帝人が寝ている部屋を見るが、光は漏れていない。
    そっと、など歩かなくても音もしない丈夫な板張りの廊下を歩いて、沙樹が向かったのは臨也や波江の部屋がある方向だった。二人ともまだ帰ってきてはいない。臨也は詰めているとして、帰ってきたのなら波江だろうか?
    通り過ぎた玄関は、寝る前は小さな明りにしていたのに、大きな電球が灯されていた。やはり帰ってきたのだろう。
    そう確信して廊下を少し小走りで進むと、少し先の右手の廊下から、誰かがこちらへやってきたのが見えた。
    人感センサーが反応して、廊下に明かりが灯る。

    「……臨也さん!」
    「あぁ…沙樹」





    ********************





    六実は管理官却下!と上司直々に言われ、ついでに上の命令で管理官は嘉山となった。まぁ、自分達の中でも年長でしっかりとしている彼ならばと一同納得する。当人は実に嫌そうな顔をしていたが。
    交代を告げられた六実は、無駄に凄い行動力を駆使して池袋中を動き回っているようだ。自分もこう見えたのかなぁと、情報収集の成果ではなくおいしそうなケーキを見つけた!と捜査本部に帰ってきた六実を叱りつつ思う。まぁ、このケーキの店は路地裏のマイナーな場所にある口コミオンリーの店なので、随分と歩き回った事だけはわかったが。

    「ねぇどんなもん?」
    「さぁな、俺に聞かないでほしいよ。あぁこれ、この店のモンブランはうまい」
    「今度買う。まぁ、警視庁と比べたら現場なんて出ないからねぇ。上から高みの見物がいいところ。昇進したらしたで、下々の事情を忘れることも多い人間だから」
    「まぁ、古狸との合戦で忙しいから、それどころじゃないっていうのもあるけどな」

    にこやかな笑顔でその古狸と週三3ペースで血戦してるお前は何だと周囲から視線で訴えられたが、臨也はそれを綺麗に無視した。一々気にしていたらそれこそ神経が磨り減らされるのだ。

    「さて、俺は一旦帰るよ。上が現場にのさばってちゃ下は動きにくいだろうから、リツ、お前はあまり本部に顔だすな。嘉山さんに定期報告のみにしろ」
    「え~」

    面白そうなのに。と、現場の人間を混乱させる気満々だったのだろう。渋い顔をしたリツの額にデコピンをかまし、臨也は鼻で軽く笑った。

    「あっ、鼻で笑ったぁ!」
    「笑って何が悪いんだよ。俺はあくまでお前がうろちょろして現場歩き回ってる子供達に接触してほしくないだけだよ」

    今頃、ネットや人脈を生かして色々と聞きこんでいるだろう、頼もしい高校生組…否、大学生組の姿を思い浮かべる。
    一度着替えを取りに帰ったのだが、起きていたのか、沙樹が起きてきていってらっしゃい。と言ってくれた。その時、明日は池袋に行きますとも報告をしていたから、恐らく四人連れ添って行っていることだろう。

    「?どうかしたの?」
    「………いいや、じゃあ俺も出るよ」
    「池袋まで?情報屋さん」

    茶化したような言葉に今度はにやりと、一年前まで浮かべていた笑みを顏にのせる。それだけで、若干嫌そうな顔をした人間が数名いた。

    「・・・」
    「?りん~?」

    沙樹のことを思い返して、感じたのは小さな暖かさ。
    あの家で四人暮らしになってから、「いってらっしゃい」も「おかえりなさい」も、そして「いってきます」も、毎日言わない日はなかった。誰かに言わない日があっても、他の誰かに言っていた。いつもいつも、家族の、誰かに。

    だからあそこが、俺の居場所だ。



    「……あぁ、遊びにね」



    池袋はもう、庭でも、チェス盤でも、家でも、ない。



    ただの、どこにでもある街の一つだ。





    あとがき↓
    そういうわけで、久しぶりに更新できました!次は静ちゃん出てくるので頑張ります~


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