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オフ本のページ数が増えそうです。え、何故かって?表紙込みページ数を間違えてたのです。
なので、800円の予定だったのですが900円になりそうな予感…。価格の方は月曜辺りにはちゃんとお知らせしますねっ!(汗)
ああもう、ドタバタで申し訳ない…。
これ終わったら、書店通販にして料理シリーズの再録を年末までにゆったりまったりしあげようと思います。忙しいのでそれどころじゃないかもしれないけど…それまで、デュラ熱はある…だろうな、多分。
冷めやすく熱しやすいですが再燃もしやすい房藤です。
さて、オフ本の方でちょこっとサンプルとして抜粋。
ここより先は『本業パロだったら、一巻の裏側では…!!』な妄想が、房藤の独断と偏見(…)により書かれております。
それでも大丈夫!!と言って下さる方は、どうぞ次ページへお進みください。
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一章より、チャット終了後。
「あ~ぁ、思わずドタチンの名前出しちゃったのはまずったかなぁ~」
チャットから退室した臨也は、グッと背伸びをして、その後大きくため息をついた。くるりと椅子を回転させれば、まだまだ眠らない新宿の街並みが見える。
「しかしまぁ、首なしライダーの話題が出てくるとは思わなかった」
田中太郎さんも物好きだ。と思って笑えば、いや自分も物好きの一人か。と思い当たる。
この街で、そんな噂話の中に飛び込み続ける人間を、もの好きと言わずして何と言うのだろうか。
ふぅ、と息を吐いた臨也は、パソコンをスリープにして、目の前のソファに座り、堂々と家主の目の前で酒を飲む人間を見る。それが、チャットから落ちた原因。
思わぬ来客が来た為に、そちらにかまけてしまっていたのだった。
その相手は自分のことなど全く気にせず、ニコニコとワインを飲んでいる…って待て、いつの間にグラス持ってきた。
しかし、この目の前の人間が、天上天下唯我独尊とまではいかずとも、我が道を行く人間であることくらい、臨也は重々承知だった。
幼馴染として、そして同僚として、長い間コンビも組んでる人間だ。分からないことの方が少ない。…哀しいことに。
再び重くため息をついて、臨也は呑み続けるその青年の背に声をかけた。
「飯食いに来るなら先に言え、龍輔」
「双子じゃねぇだけいいじゃねぇか」
「お前でもこの時間は非常識だ。しかもアポなしはね」
「酒持って来たんだから許せ」
「つまみがないのが残念だ…。今作ってくるから」
「お~待ってるぜ~」
「ったく、調子のいいこと…」
既に、龍輔は半分出来上がっている。大体、何の報せもせずにここに来て、もしも依頼人でもいたらどうするつもりだったんだ。いや、この時間に来るはずないだろうけれど。
フランスパンやクラッカーなどを皿にのせ、冷蔵庫から適当にチーズやハム、フルーツなどを載せてカナッペにし、ついでにとテリーヌを切り、カルパッチョも大皿に載せる。
持っていけば、嬉しそうな笑顔が料理を出迎えていた。
「はい、どーぞ」
「サンキュ!」
……なんだろう、ここはレストランじゃないはずだと思いつつ、臨也は目の前で豪快に食べる龍輔を見ながら、カナッペを一つ口に入れた。
うん。美味しい。
「龍輔、俺にもワイン」
「おぅ。呑むぞ~」
「………お前、また若葉になんか言われただろ」
そんな賑やかさに包まれて、新宿の夜は更けていった。