自分で書いたものを更にパロってみるって、どうなんでしょう…。いや、ifでもうやってるようなものですが。ちょっと疲れて頭がおかしくなってるのかな…?とりあえず…まぁ、
これは再録に載せません。
とだけ書いて、興味のある方はどうぞ。小さくしてみました。都合により中学生。
来神組+双子
その日、静雄は岸谷家のドアを開けた瞬間、奇妙な生物と出会った。
「………」
「…」
「……」
見覚えのあるような顔立ちに、特徴的な赤い瞳。黒髪。唯一違うとすれば、10cmほどだった身長差がさらに開き、ついでに、いけすかない笑みをたたえていた顔はきょとんとした幼い表情を映していた。
「…臨也?」
「…貴方も、俺のこと知ってるんですか」
その口から聞こえてきたのが、高校時代、その始めの方に聞いたそれと似通っていた為に、静雄は瞬時に、
「新羅ぁ~っ!!てめぇ今度はなに作りやがったぁ!!!」
犯人を断定した。
**********
「そんなに怒らなくてもいいじゃないか…。というか、紅茶に垂らすブランデーだと思って薬入れちゃったのはセルティなのに…」
「そもそも、その瓶に入れてた手前が悪い」
「しかし、まぁ…今いくつだ、臨也?」
「13です。今は夏休み中で、家で寝てたはずなんですけどね…俺」
目が覚めたら見覚えのある顔が老けてて驚きました。
「ふっ…臨也、老けてては酷くないかい!?たった10年じゃないか!」
「されど10年だろ。まぁ、君がすぐにトリップして愛を叫び始めたから君が新羅だとわかったけどね。俺はてっきり、老け薬でも開発して、愛しの彼女と釣り合うようになろうとした結果かと思ったよ」
「あ、その手があったか」
「止めろ岸谷」
すらすらと、紅茶を飲みながらそう話す臨也に、静雄と、そして同じく呼ばれた門田は困惑していた。まぁ、見たことのない臨也であるし、同時に彼からしても見覚えのない人物である為に、敬語を使われているからだろう。
その証拠に、新羅には最初からタメ口だ。
「で?この薬はいつ切れるんだ?」
「あぁ、うん…一日で切れると思うんだ。最初に作ったものだし…」
「そうじゃないと困る。このまま数日戻らないと、池袋の街がパニックになりかねないぞ」
「まぁ…ここぞとばかりに臨也を殺そうとする輩が出てくるだろうしね」
「……へぇ。俺、結構名前が通ってるんだ?」
「…そりゃね」
新羅は、迂闊だったかな、とため息をついた。もし、この臨也がここでの記憶を持ったまま戻ったとしたら、その過去はどう変わるのだろう。敏い臨也だからこそ、何もしないという可能性もあるのだろうけれど、少々、その…不安だ。
「安心していいよ新羅」
「うん?」
「元に戻るまで、俺は外に出る気なんてない。そりゃあ、興味はあるけどね。現在の…君と同い年の俺がどう性格捻ったか知らないけど、少なくとも『俺』は、貴重な友人である君に対して、置き土産に変なプレゼントしていく気はないよ」
「臨也…」
「まぁ、それにこの街がパニックになろうが、俺、興味ないし」
「っはぁ!?」
しれっという臨也に静雄が大声をあげるものの、臨也はそれを涼しげな顔で無視していた。静雄の知る『臨也』ならここぞとばかりにからかったりしてくるだろうに、流石にここまであしらわれては、毒気が抜かれるというか、元に戻ったら一発ぶん殴ってやるとしか思えない。
流石に、中学生に全力で殴りつける気はしなかった。
「じゃあ、臨也がさっきから考えていることはなんなんだい?」
「おや、流石だね。わかってた?」
「そりゃ、さっきから僕らが話しているのに見向きもせずに考え事してたらねぇ」
それで、抜け出そうとしてるんじゃないかって思ったんだよ。
そう新羅が言って、同じく気づいていたらしい門田も頷けば、数年後に出会う人は随分と勘がいいんだねぇ。と臨也は笑う。
「高校で会うみたいだから、それまでのお楽しみにしとくよ」
「はは…そりゃどうも」
「そっちの金髪さんもね」
「うるせぇよ。…どっちにしろ、生意気なところは変わらねぇじゃねぇか」
「そりゃあ臨也だからね。で?」
「ん?あぁ、俺としては……
九瑠璃と舞流の明日の朝ご飯を考えることの方がよっぽど大事
……って、なに唖然としてるの?新羅は笑ってるけど」
「はは、いや…他の二人は知らなかったし僕も今思いだしたけど、君って本当、親馬鹿というか、兄馬鹿だよねぇ…」
その日、密かに、池袋の街と少女二人が天秤ではかられ、街が負けた瞬間だった。
あとがき↓
遊んだだけです。ごめんなさい。
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