班によっては結構気まづくなりもすれば、めちゃめちゃ楽しくもなって、不思議ですよね…。自分の時どうだったっけ?と思いつつ書いてます。そして、思いだしたことが一つ…。
『逆鱗』というか、臨也さんが怒りっぽいシリーズ(?)って、あれ元々料理シリーズなんですよね…。入れちゃってOKですかね…?来神の方は、一応入れとこうと思うのですが…うぅむ。
というわけで、修学旅行話。
折原家。
兄が、関西から帰ってきた。
それと同時ににこやかな微笑みと共に去るかと思っていた両親も、明後日までは日本にいるとのことで、久しぶりに家族団欒…とは言っても、リビングで臨也に話をせがんでいる双子はともかく、両親はキッチンでいちゃついているので、あんまりいつもと変わらなかったりもする。
「ねぇねぇ、関西どーだった?」
「…姉…喜…?」
「あぁ、リツ達は相変わらず騒がしかったし、一達も元気だったよ。次の休みに来いって言われた」
「やったー!!お出かけっ!」
「…橋…引。行」
「止めろ九瑠璃。そこで遊んでいいのは中学生になってからだ」
引っかけ橋だなんて何処で知ったんだ…いや俺か。と、少し京都・大坂にいたノリを引きずりつつ文庫本を読むのを諦めた臨也は、本にしおりを挟んでため息をついた。
それだけで、九瑠璃と舞流は目を輝かせる。遊んでくれるともう分かっているらしい。
「あ、でもでも~。イザ兄は修学旅行先が京都・奈良・大阪だったら、抜け出して逢いに行けるじゃん!学校にも遊びに行くんでしょ?あ、もちろん、静雄さんは放置してくんだよね!?」
「…当然」
「お前ら、なんでそんなに静ちゃん嫌いかね…?いや、これはあえての愛なのか?」
「そうっ!これはアイだよ臨兄!」
「………愛」
そうか愛なのか。と納得しつつ、ちょっとどけ。と臨也は自分の足や腹にのっている二人を降ろして、ソファに座りなおした。そうすると、二人は自分の両脇に座って逃げないように抑えている。
ちょっと父さん。微笑ましいなぁなんて目で見ないで助けてほしいんだけど…?
仕事の資料でもとりに来たのだろう、ちょうど後ろを通りがかった父がほけほけと笑って再びキッチンに消えていくのを見送りつつ、母も助けてくれないだろうと臨也は確信している。
自分の妹達への超・放任主義は、同時に親の育児放棄とも言える放任主義からきているのだから。
「あ~…とりあえず、俺修学旅行行かないから、あいつらにもそれは言って来たし」
「えぇ?」
「…?」
「大体、修学旅行の積立してないし、関西のどこに行ったって『あれ先週もきてへんかった?』ぐらいにしか思われないだろ。まぁそれはそれでいいけど」
「…時々思うけど、臨兄の関西弁ってレアだよね…」
「おや、小学生の頃は素で関西弁だったよな?臨也は」
「!?真?」
「あぁ、そうだよ九瑠璃。今度父さんが六楽園の先生からいただいた極秘ビデオを見せてあげよう。あぁ、臨也が明日学校にでも行ってる間に」
「…!!」
何気なく会話に入って来やがった父親の言葉に、九瑠璃も舞流も嬉しそうに首を縦に振る。…っつーか、極秘映像ってなんだ。先生そんなもんこのくそ親父に渡すなよ…。
「あぁ、お雛様の恰好したのもあったな。写真ならすぐに見せられ「変なもん後生大事に持ってんなくそ親父っ!!」
ちなみにそんな父子のスキンシップを見ながら、母親は臨也の言葉を脳内でリピートしつつ、誰にも気づかれずににこりと、笑った。
あとがき↓
臨也さんは母親似。双子は、少し父親似も入ってて、目は全部お父さんの赤眼を受けついた感じが、うちの折原家の遺伝子です…。
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