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デュラララ!!の二次創作小説同人サイトです。
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    土砂降りです

    すっごくぬれて帰ってきました!大きい傘持っていけばよかったですね…天気予報を最近見ない私…


    突然ですが、私はそう…気にしい?とよく言われます。勝手に豆腐メンタルのことかと解釈してます。
    多分そんな性格だから、色んな意味で精神的に強すぎるキャラクターに惹かれて、こうなりたい、あぁなりたいと願いながら言ってほしい台詞やなってほしい人物像を投影して、お話を書き始めたんだろうと思います。
    大学の研究室でも一年経ってやっとメンタル通常になりましたしね…男だらけである意味気楽な場所でしたが…あのノリが好きだった…。彼らには、迷惑だったのかもしれませんが。

    そういうわけで今、豆腐メンタルからせめてこんにゃくメンタルになろうと奮闘中です。社会人になって豆腐からおぼろ豆腐になりましたけどね、そこは頑張るしかない!こんなのでも、夢があって会社員に身を投じましたから…


    と言うわけで、そんなおぼろ豆腐メンタルが闇医者さんをちょっと豆腐メンタルにしたお話 + チャット会話前編です。


    追記:
    拍手コメのお返事は申し訳ありません、週末になると思います!





    彼は、風に流れて聞こえてきたその話し声の中に紛れたいくつかの単語に愛しい彼女の待つ家へと帰るという目的も忘れて白衣を翻し走り始めた。
    喧噪の中を幾度も立ち止まり、見渡し、耳を澄ませ、汗だくになるのも構わずに走り回る。
    やがて、大通りの裏のまた裏。
    どこか見覚えのあるボブカットの女性を視界に入れて、彼の足は走る速度を上げた。



    「っ…臨也!!」



    随分と遠くに行ってしまった友人の名を、叫んで。





    ******************************





    自分が覚えている出会いは、本当に中学の頃だ。
    しかしいつだったか、少なくとも数ヶ月前。母の遺品を何気なく整理していた時、その一枚の写真はあった。

    自身の見知らぬ子供達、大人達。幼い頃の自身や両親も写るその一枚は随分と色あせていた。
    そしてその中の一人の少年は、どこか見覚えのある面影で。これは一体何だろうと、ずっとそう考えてきた。この事はセルティにも話せてはいない。話せない。
    だってそうだろう?愛しい彼女が忌み嫌うあれが、己の予想が正しければただの虚構であるだなんて、言えるわけもない。

    「……やっぱり君は、俺を見つけに来るね」



    森羅



    聞こえてきた自身を呼ぶ名前に、ただただ泣きそうになるのをこらえて飛びついた。
    少しだけ踏鞴を踏みつつも受け止めてくれた彼は、以前会った時よりもどこか筋肉質だ。鍛えているのだろう。

    「い、ざや…臨也…!」
    「うん」

    新宿の情報屋が行方知らずだと聞いてそれを内心ガセネタだと判断することができたのは、父のおかげだった。
    セルティと話すよりも、平和島と話すよりも前にかかってきた一本の電話がそれだった。





    「…臨也が、死んだらしい」

    珍しくかかってきた電話。最近どうだという問いに、森羅はそう答えた。

    「ほぅ、あの新宿の情報屋が…まぁ、情報屋の一人や二人死んでもそう変わりはしないか」
    「…父さん。臨也は新宿最凶と呼ばれた情報屋だよ?間違いなく裏社会は混乱する。この池袋もね」
    「……」
    「…父さん?」

    森羅の言葉に、森厳は少々ためらいを持っているようだった。数分ほど向こう側からの声が途切れ、沈黙が流れる。
    それを破ったのは、森厳の方だった。

    「…池袋は確かに混乱するだろうが、裏社会への影響は小さいだろう」
    「え?」
    「あれはそこまで抜かりはしない」





    思えばあれは、よく知るからこその発言だったのだろう。
    写真を見て思い出したのは、幼い頃の記憶。中学時代よりも、セルティと出会うよりも前から、自分達はお互いを知っていた。
    何でその記憶がなかったのかなんて分かっている。
    彼が今いるだろう立ち位置は、かつて己の母もいた位置だった。
    危険で色々なものと背中合わせで対峙する立ち位置。
    あぁそこまで思い出せば、中学の事件でも誰かが闇の奥から糸を引いていたのだろう。
    母の息子である自分を、恐らくは父や大人達の提案で記憶を隠されていた自分を守るために、あの中学にも、高校にも、気づけば知った顔は多くあった。
    卒業して離れていったのは、セルティと一緒にいる時間が増えたから。巻き込むことを忌避したから。

    「…何で、君達は…!」

    何故自分を巻き込んではくれなかったのだろう。
    遠くから近くから、陰日向のように自分を守って。道化にさえなって。
    今も、思い出した時も、涙は止まることを知らないかのように溢れた。

    「…警部」
    「おい折原」
    「………今、僕から話すことは何もない。今の池袋は危険だ。首なしライダーのいる家に帰れ」
    「っ、臨、」
    「俺と一緒にいれば、池袋の人間から勘違いされるだろう。…………治療は、結構です。署に帰れば救急セットもある。…お気遣い感謝します。お医者様」
    「っ…」

    悲しそうな顔で吐かれた言葉は、綺麗なまでの拒絶だった。ジャケットを握りしめた手は丁寧に外されて、気遣うように白衣に付いた土を落とされる。

    「何で…!」

    自分は駄目で、彼らはいいんだ。
    あの時何故、自分だけが弾かれたんだ。

    「……」





    ******************************





    「…よろしかったんですか。岸谷警視正の、お子さんですよね…」
    「…あぁ」

    簡単な止血の処置を受けながらの生返事に、若葉はこっそりと臨也の顔を伺った。血を多少流しすぎたのか、顔色はよくない。でも、それだけでもないようだった。

    「…若葉は覚えてなくても葛原は覚えてるでしょ。岸谷警視正の事件」
    「…あぁ、世間には広まってねぇ…つか、組織内でも一部しか知らないだろ。うちは一族そろって警察だからか耳に入ってきやすいが」

    お前はよく知ってるな。と言外に言われ、臨也はため息をつきながら半分当事者だったからねとため息をついた。

    「事件の詳細は語れないけど…まぁ俺らと同じだったんだよね。警視正はさ」
    「…そう、だったんですか」
    「そ。で、まぁ…ね。遺言だったんだよねぇ」

    その言葉が事件に対する一切ではなく、先程の岸谷森羅の問の答えであると理解するには、若葉には数十秒の時間が必要だった。

    「当たり前の子供としての生活をしてほしい。自分のように、家族を顧みない仕事をしないでほしい。愛する人を見つけて、その人とずっと一緒にいてあげてほしい…」

    自分達は既に、親の仕事を知っていた。森羅の場合は母親が物心つく前に死に、元同僚の親という繋がりだけだったため結果的にその言葉は叶えられた。
    隠されていた遺言を自分達が見つけたのは、小学校に上がってすぐの頃だった。
    大人達でさえも、その場所にあるとは知らなかったらしい。

    「ま、裏社会じゃあ調べもついてうるさくなる時もあったから、随分と前に催眠術で俺達との幼少時代に関しては消したと思ってたんだけど…隠しただけだったのか」
    「いや、そこか?」
    「今思い出されても接触したら危ないのは向こうだ。それは絶対に避けたい。…彼は一般人なんだから」
    「闇医者だけどな」
    「黙ってろ葛原。…この池袋じゃ、数少ない常識人の部類だろ」

    裏の池袋をよくは知らない葛原だが、器物破損だのを繰り返す喧嘩人形や…

    「…あぁ確かに、新宿の情報屋に比べればましか」
    「うわ、なぁにそれ」

    苦笑しながらも否定はしない折原に、ハンドルを切りながら葛原はため息をついた。多少目がうつろになっている。そろそろ限界だろう。

    「若葉、クッションか何かかませて、そいつ寝かせろ。血の流しすぎだ」
    「え、あ、はい!」
    「横に向けるかうつ伏せだな。道変えるぞ」
    「え、どこにですか」
    「病院に決まってんだろうが。……追ってきてる奴も、撒けたみたいだからな」
    「…!!」










    ******************************





    ーーーーーーーーーーチャットルームに 甘楽 さんが入室しました。

    『こんばんわぁ!もうどなたかいますぅ?』

    ーーーーーーーーーーチャットルームに バキュラ さんが入室しました。

    『甘楽さん早いっすねぇ。どもー』

    ーーーーーーーーーーチャットルームに 田中太郎 さんが入室しました。

    『僕もいますよ』

    『よかったぁ、誰もいないかと思いましたよぉ』

    チャットルームには今、この三人しかいなかった。会話を見ている人間は二人いるようだが、それ杏里と沙樹の二人である。その二人は今パソコンの画面はそのままに、夕食の支度をしていた。

    『甘楽さん、良い情報見つかりました?』
    〈一体全体何をどうしたらあんな大怪我するんですか〉

    『はい!それはもう耳寄りいーっぱい集めてきましたよぉ!』
    〈いやぁ野生のカンって侮れないよね〉

    『僕も、結構情報集めることができましたよ。甘楽さんには負けてしまいそうですが』
    〈てか、今どこにいるんですか?〉

    『どういう意味ですかぁ?それ』
    〈病院〉

    内緒モードで返ってきた現在地に、そりゃそうかと二人はため息をついた。聞いた話ではビルに背中を打ち付け、かすめた標識で頭から血が出ていたらしい。
    詳しい話は聞いていないが、事故…らしかった。まぁ当人から聞いていないだけで聞こえてくる話はたくさんあるのだが。

    ーーーーーーーーーーチャットルームに セットン さんが入室しました。

    『あ、セットンさん。こんにちは』
    『どもっす』
    『…どうも』

    チャットだというのに歯切れ悪く返ってきた挨拶に、正臣も帝人も首を傾げた。この二人は怪我の経緯については調査もして知っているが、その後の路地裏での一幕は知らないため、まぁ当然の反応だった。

    〈…おい〉

    一方でセルティは甘楽に…臨也に話しかける。しかし、数十秒経っても返事は返ってこない。

    『すみませぇん、お兄ちゃんが来てて応対してましたぁ。あ、セットンさんどうもーv』

    …返ってきたのは通常モードでの挨拶だった。無視を決め込まれている。

    〈おい…見えてないのか〉

    『セットンさんは耳寄り情報手に入れましたぁ?私はぁ、結構良いもの手に入れましたよぉ!』

    よし、次会ったら殴ろう。一発ぐらいなら森羅とて許してくれるはずだ。
    帰ってきたと思った森羅は目を真っ赤にはらしていて、何でもないからと痛々しげに笑って部屋に籠もってしまったのだ。メールで問いかけてみても全く反応がない。
    そんな森羅が帰ってくる直前にあの騒動。絶対に折原が絡んでいると踏んで来たのだが…腹ただしいほど見事に無視されている。

    『…興味ありますね。甘楽さんの耳寄り情報』

    田中太郎の言葉に、バキュラが同意する。それに便乗するように乗れば、甘楽はあっさりとその情報を口にした。
    セルティが思わず立ち上がるようなガセネタを。



    『なんとなんとぉ、池袋の街の味方、あの闇医者さんが警察と繋がってるって言う情報なんですよぉ!』



    はぁ……?!




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