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デュラララ!!の二次創作小説同人サイトです。
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    さて今日も、

    強化週間の名の通り、幽玄を。明日からしばらく講義もないので、明日は別なのもあげたいです…。あ、刑事パロの中学同級生コンビとか。いいですね面白そうですね…。よしそうしよう。

    さて、宅配便の謎は…?
    オリキャラ高校生注意。



    京都・六楽園。
    常に音楽が流れ、日々生徒達が切磋琢磨するその学校とは少し離れたところに、音楽の喧騒とはほど遠い、賑やかな場所があった。
    六楽園児童養護施設。
    義務教育を終える中学校三年生までの子供達が過ごす、その建物。保育園も兼ねているためか、日中、小さな校庭と言っても差し支えないそこは、子供たちの笑い声でにぎやかだ。
    その建物の、後ろ。高校生以上、一番年齢の高い人間では20歳も超えた大人も住むそこは、施設と言うよりは、そこで働く大人達や、受験勉強などに専念する子供。そして、子供達から『兄』や『姉』と慕われる者達が住むその場所のリビングで、一人の少年が何十枚もの紙媒体を広げて唸っていた。
    名は、六楽園一。生まれてすぐここに預けられた、子供の一人である。

    「あぁ~…怒られる怒られる…臨兄の説教何ざこの世で恐ろしいもんNo.1に輝く代物やっちゅうに……」

    ぶつぶつと呟くその姿は実に印象的だが、ここではある意味、日常的光景だった。

    「九十九屋の兄さんにお願い…。いやばれる。ばれたらわざわざどつく為だけに、ハリセン片手に…いや、鉄扇片手に新幹線のって来るわ…。それに、六姉と龍兄あたりに、東京まで行ってほしいしなぁ…」

    これが片付かんと勉強に集中できんわ!

    そう言って頭を抱える一、来年には大学受験を控えている立派な高校生だ。
    しかも、大人組の中でも荒稼ぎしている兄姉達から学費を頂いている身。浪人…しても怒らないだろうが、気まずいことこの上ない。よって、現役大学生を目指しているのだ。
    まぁ、そのプレッシャーのおかげもあってか、六楽園で大学受験した人間は大抵受かるのだけれども。
    医学部目標の一にとっては、六年間の授業料もある。なるべく…なるべく、奨学金も勝ち取りたいのだ。

    …と、まぁ、それとその他様々な事情に板挟みされて唸っているわけなのだが、そこを、すらりとした黒猫が通り過ぎた。
    その黒猫は、30分前にも見た光景に、まだ悩んでいるのかとため息をついて少年の横まで歩く。

    『一体どうした。そこまで唸って』
    「椿!」
    『仕事のことだろう?何かやらかしたのか』

    見た目はどうあれ、自分よりずっと年上の椿の言葉に、一は肩を落とした。
    先日、一を混ぜた数人で、人形についたとある『モノ』を引きとりに行ったのだ。それがなんであるかを見極められる能力を一は持っていなかったし、持ってくるだけ、と言われていたので、多少油断していたのかもしれない。

    『…で?』
    「その人形に…逃げられたんだ……」

    その人形は、意外と厄介な『モノ』がついていたらしい。能力を隠せる程度には、強かったのだろう。
    一瞬だけ身の危険を察知したかと思えば、自分達が簡易的に施した封印は破られ、ついでに……

    『運送用トラックの中に、その気配があった、と…』
    「あぁ…しかも、終えるところまで気配を追ったんやけど、携帯のGPSじゃあるまいし、気力が続かなくてな…。空港まで行ったのは確認して、離陸とかの時間調べて東京に行くのは確認した…」

    しかし、ここで問題が起こる。赴いた人数は三人。大人組が他の、本業としている仕事のために出ていたこともあり、全員が学生だったのだ。汚名返上とおいたいところだが、学校があるので東京に行けない。

    「そこで、臨兄に連絡とろ思たんやけど…」
    『何を言われるかと気が気じゃなくて、躊躇っていたと』
    「その通りです…」

    幼い頃から、臨達、六楽園の兄姉達に育てられた子供達の間では、恐らく恐怖の代名詞、『臨兄の華麗なる長時間説教大会』。耐えきったとしても、正座ゆえの苦痛が待っているそれは、一度体験すればもうしたくないと誰もがいうほどだ。
    ……数名ほど、それを何度も受けている猛者もいるが、それは置いておこう。
    流石に、高校生になっても三つ子の魂百まで。恐ろしいことに変わりはないらしい。
    ふむ。と、椿は考えた。
    情報屋とかいう仕事が楽しいのか、臨也は自分の居住地を中心に、その職業を利用して性質の悪い『モノ』達を一気に増長させ終結させ、それをパパッと一網打尽にするということを数回やっている。
    人様にあまり迷惑をかけるな。と言いたいところだったが、こうやって人様が迷惑をかけた結果を払ったり封じたりしているのだから、好きにやる。が臨の持論。
    数年それを見ていれば、勝手にやれ。で済んでしまうのだった。

    まぁ、それはさておき。

    自分も、長らく臨には会っていない。関西方面へも、一年に数回程度。しかも時間がないからと、日帰りなども多い。
    そこまで考えて、椿は悩む一に提案した。

    『私が行ってもいいか?』
    「っは!?」
    『事情を伝えて、後でリツ達が来ることを伝えるくらい造作もない。たまにはリンに会いたいし、どうだろう?』
    「いやどうだろうって…どうやって行くん?密航まがいなことはやらせへんよ?」
    『あぁ、そうだったな……。よし、一。衝撃吸収素材と、小さな段ボールを用意しろ』

    そこまでいわれた時点で、一は何をするのか悟ったらしい。
    止めた方が…と言う前に、その鋭い猫の爪が自分を脅すかのようにきらめいた。










    ********************










    『……と、いうわけで、私が来たんだ』
    「阿呆らし…」

    所変わって新宿のマンション。
    椿から事の次第を聞いた臨也は、脱力したかのようにソファに身体を沈めた。

    「家開けてたって…リョウもおらへんかったん?」
    『その日、ちょうど帰国予定だった。カナダから』
    「あぁ、そういや、白クマの写真がどうとかでリュウジに引っ張られてったんやったな…。はぁ、」

    実を言うと、臨也は梱包されてきた事情よりも、自分がそこまで怒りっぽいと思われていたことに呆れていた。
    確かに油断していたことは事実なんだろうが、封印を手助けする札の一枚や二枚、誰か渡さなかったのかと言いたい。これが大人組だったら、容赦なく説教しに帰京していただろうが。

    「ほんで、リツ達はいつなら来れるん?」
    『早くて来週だそうだ。リツは今、また道…いや、大陸で迷っている戦場カメラマンの回収に行っている』
    「………わかった。早く来ることを期待しとくわ…。ほんなら椿、しばらくここで生活することになるんやけど、この土地に慣れるまでは鈴の一つでもつけさせてもらうさかい我慢してや~」
    『そう、だな…。あぁ、あの助手とかいうのは…』
    「波江?簡単に話はしとる。この間、襲われとったから助けた時にばれたさかい」

    にこりとほほ笑む様から。あぁ、受け入れた人間なのだなと、椿は思う。
    そういう場面を見て、人間というものは二極化するのだ。受け入れるか拒絶するか。
    そして、第一印象からして理知的なあの女性は、臨也のそれを、ごくごく自然に受け入れたらしい。
    利用しようと受け入れる人間とは、比べ物にならないほどだ。科学者っぽいと思ったが、皆ば皆そうではないらしい。

    「ほんなら、さっさと言うてこんかったことだけ、説教やな…。あぁ、椿」
    『何だ?』

    どっちにしろ説教はするのか、と思っていた椿は、その次の問いに脱力するしかなかった。



    「飯は、猫缶と普通の、どっちがえぇ?」





    あとがき↓
    椿ちゃんが何故喋るかとか、そこら辺はつっこみ入れないでください!久しぶりに、がんばって関西弁な臨也さん……!

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