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デュラララ!!の二次創作小説同人サイトです。
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    今週は、

    どうせなので、幽玄強化週間(?)に。ぬら孫のアニメ見てたら、ちょっと触発されました。明日にでもちょっとブックオフ行ってきましょうかね…。

    さて、中学校の入学式もあるのでとやってきた東京で、臨也さんを待っていたのは最近良く書いてる方です。

    幽玄での、捏造設定はいります~。








    東京。
    その街におりたった一人の少年は、まずその人間の多さに顔をひきつらせた。祭りなどでにぎわいを見せるような時期の京都や、ラッシュ時の新大阪なんて、目じゃないほどの人・人・人。これは、慣れる以前の問題として人酔いばっかりする羽目になりそうだと、基本的に人間嫌いな臨也は確信した。
    しかしまぁ、数年前から『好きこそものの上手なれ』を実行しようと努力している身。ここはいっそ、色々と吹っ飛ばしてぶっ飛んで、人間愛でも叫んでみようかと思案する。
    明らかに、あからさまに目の前の人間の海に対する現実逃避だったが、まぁ、それを数年後の未来、しっかり掲げているところが、臨也が『折原臨也』たる所以だろう。

    しかし、迎えに来るとか言っといておらへんやんかあの唐変木。

    そう思って歩き出そうとした時、その視界に現れたのは、少し慌てたように走ってくる少年の姿だった。
    年の頃は、臨也より少し高く、春休みの今だというのに、高校の制服を着ているのは登校日だったからだろう。

    「すまなかった…。間に合わなかったな」
    「いやいや、早いお着きやおもとったで?」
    「お前な…。言葉使い」

    そう言って、息を整えながら臨也の頭を撫でる彼の名は、九十九屋真一という。それが本名であるかは定かではないものの、こちらの世界では九十九屋で通っているため、皆そう呼んでいるのだ。

    「それじゃあ、お前が東京の家に行くのは明日の予定だし…。挨拶できる所には今日の内にやっちまうか、リン」

    臨也がリン…『臨』と、呼ばれているように。
    はぐれないように。と差し出してくる手に、臨也は素直に掴まって頷いた。人酔い防止もあるし、何より、この東京の空気にはまだ慣れない。九十九屋と手をつなげば、彼の気が少しばかりそれを緩和してくれるのだ。

    「わかった。…荷物は?」
    「俺んちにでも置いとくか。ついてこい」

    歩調をゆっくりと、そして小さくして歩く九十九屋に、さっさと大きくなりたいと思いつつ、東京駅を出る。

    それは、臨也が、『折原臨也』として東京に降り立った、数年ぶりの日のことであった。





    **********





    九十九屋がバイクに乗って臨也を案内するのは、この東京…否、かつての江戸を中心とした、様々な霊的な土地である。
    神が祭られている場所であったり、霊が居る場所であったり。大小様々なその場所の中でも、とりわけ九十九屋が世話になっていたり、よく訪れる場所を、今日は巡る予定だ。10も廻れば、元々、関西から知らせを受けてはいただろう。すぐに広まるはずだ。

    「行きたいところってのは、後あるか~?」
    「八幡様には、全部いっときたかったけど……日が暮れるよね」
    「あぁ。無理だな。土日使え」

    前に数回、仕事で来ている臨也だ。挨拶もあらかた終わると、話題はそちらから、こちら…新しく始まる生活に移る。

    「妹とかには、会った事あるのか?」
    「ん?ないけど」
    「ないのか…9年離れてるんだったか。じゃあ、今年4歳…」
    「そうなるね。まぁ、兄っていう自覚はあんまりないけど…」
    「兄らしく振舞うことは出来るだろ。それに、お前の妹だ。潜在能力は高そうだし、厄介になりそうだったら一回くらいは園に連れてけ」
    「……………考えとく」

    園。六楽園。六楽苑とも言われるそこは、児童養護施設や保育所に加え、六楽園音楽学校と言う、中高一貫の高校も運営する、一つの大きな法人だ。教育と芸術に力を入れるそこは、その反面、臨也や九十九屋のような、少々特殊な能力を持った子供達への、その能力の活用法まで教えている。
    九十九屋はそこに在学してはいないが、親が音楽学校にいたので、その伝手でこのようなこともしているのだ。

    「お前もなぁ、無理行ってあっちの学校いっときゃよかったのに。チェロ、コンクールの予定だったんだろ?」
    「コンクールくらい、東京でも受けられる。それに、名前だけであっちに在籍もしてるから、別にいいんじゃない?」

    「……は?」

    「中学はともかく、高校は来神高校に行く予定でさ。来神高校の理事長と『先生』が、古い知り合いみたいなんだよね。それで、こっちでは『折原臨也』、あっちでは『六楽園臨』として、ちゃんと卒業証書くれるって。勿論、課題はやらなきゃいけないけど」

    色んな大人の事情も混ざってるなぁ。と九十九屋はバイクを止めながらしみじみと感じた。いや、大人と言うよりは、寺社仏閣の事情かもしれない。………多分。

    「んじゃ、明日は池袋駅まで送ってくけど、後は行けるか?」
    「大丈夫じゃない?駅まで迎えに来るって、確か連絡あったしね」

    そこで普通、親が今日とまで迎えに行くもんだよな。と思うはずだが、親の方も言いださなかったし臨也の方も別に池袋駅までなら一人でも行けると思っていたので、いやむしろ地図さえもらえれば一人で東京の家までついていただろうと確信しているので、そういったことにはならなかった。

    「んじゃ、ようこそ東京へ…。ここのは、あっちとは一味も二味も違うぜ、リン」
    「それは、楽しみ」

    こうして、夜は更けていく。
    煌めく灯りが夜とは思えぬ、その街の夜。
    しかし、



    「蠢くもんは、何処も結構一緒やなぁ」





    あとがき↓
    九十九屋さんと臨也さんONLYでお届けしました。
    次は、猫の椿が何で宅配便で送られてきたか。現代に時間が戻ります~

     

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