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デュラララ!!の二次創作小説同人サイトです。
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    100000hit-09!

    すっっっごく久しぶりです。遅れてしまい申し訳ない…。

    体育祭か文化祭ということで、文化祭にしてみました。
    あと、他の皆様のところで結構、模擬店をやっているようなので…。よし、臨也さんにやってもらおう。と。


     



    来神組


     








    ----------何か御用でしょうか、お嬢様?----------





    来神学園、文化祭。
    それは毎年、売り上げ一位のクラスが超・豪華賞品をもらえるという特典の為に、火花散らしながらも華やかな祭り。
    体育祭が血沸き肉躍るなら、文化祭は絢爛豪華…とまではいかないが、まぁ、かなり凄い。
    そんな文化祭も2週間の準備期間を終えて、今日は本番だった。
    その準備に追われ、必然的に喧嘩もしていなければあまり顔も合わせていない、来神高校の最強コンビの片割れである静雄は、屋上で惰眠をむさぼっていた。
    静雄の役割は昨日までで、今日と明日は自由にしていいと言われているのだ。同じクラスの門田は午前中だけシフトが入っているとのことで、午後から色々と回るつもりである。

    「しっかし、毎年別世界だな…」

    いつもの殺伐した空気など綺麗に隠し、客が見るのは学生達が用意した、学生らしくない店や展示品の数々である。
    特に文化部などは全力を尽くして参加するので、これは本当に高校の文化祭かと最初は目を疑ったほどだ。
    やると決めれば本格的に。日曜大工で教室改造から、衣装の製作、廊下の飾り付け。極めつけは、静雄が先週頼まれた『壁抜き』だ。何でもお化け屋敷をするのにこの壁はいらないから、ちょっと壊してほしい、というものだった。勿論、教師に止められて叶わなかったのだが。
    壁抜いたら流石に学校壊れるんじゃねぇのか。なんてのんびりと考えながら、校庭から聞こえる喧騒に目を細めてもうひと眠りしようとしていた時だった。
    いつもより荒々しく屋上の扉が開き、門田が屋上にやって来たのだ。

    「し、静雄…やっぱりここにいたのか…」
    「?なんだよ。まだお前シフトじゃなかったか?」

    時間は、まだ11時。シフトが終わるまで30分はある。

    「あぁ、それは、早めに来たやつが代わってくれてな…。そ、それより、行くぞ。大変なことになってるんだ」
    「?」
    「岸谷と臨也のクラスなんだが…」
    「なんだよ。あいつらは今日も明日もクラスの方に行くとか言ってやがったじゃねぇか」
    「あぁ、その、あの二人のクラスの店が…大変なことになってるんだ」
    「は?」

    まさか、トラブルでも引き起こしたのだろうか。ありうる、充分ありうる。と、悪魔の笑みを浮かべる臨也を脳内に描きながら、静雄は門田に促されて、新羅と臨也のクラスへと向かって行った。




     






    ********************





    結論を言うと、





    静雄の考えは杞憂に終わった。
    辿りついた先にあったのは、臨也達のクラス。隣りの空き教室など3つも占領しての大掛かりなその店には、かなりの行列が並んでいた。
    特に、女性の。

    「…おい門田。これ俺達場違いじゃねぇのか?」
    「いや、男もいるし、偵察組の他クラスもいるから大丈夫だ」

    そう言う問題なのか?と思いつつ列となって並んでいると、ちょうど二人分空いたのか、案外簡単に店に入れた。

    が。





    「おかえりなさいませ、ご主人様。本日のお席はこちらとなっております」





    そこにいたのは、前髪をわざと右側だけ上げ、品の良い燕尾服…のようなものに身を包んだ、臨也だった。

    「イザっ…!」
    「どうぞ、おかけください。お飲み物がお決まりになりましたらそちらのベルでお呼び下さい。私どものうち、誰かが必ず参ります」
    「・ ・ ・」
    「それでは、失礼いたします」

    にこりと、柔和な笑みを浮かべて去っていく臨也に、静雄は鳥肌となるのを隠せなかった。思わず両腕をさする。

    「おい門田、この店は…」
    「まぁ、メイドカフェならぬ『執事カフェ』らしい。勿論メイドもいるが、基本的によく聞くメイドカフェのサービスはなし、穏やかにゆったりと。だそうだ。やって来た客を『お嬢様』もしくは『ご主人様』と呼んで、席に案内して飲み物を決める。飲み物には決まったデザートがあるらしいが、これは店側がランダムに決めるらしい」
    「…何でそんなに知ってんだ」
    「ビラに書いてあった」

    ひらり、と見せられたそれは、確かにここの店の宣伝用チラシだ。モノクロだが綺麗な字と絵が描かれている。

    「で?俺はとりあえずアイスコーヒー」
    「……んじゃ、俺はミルクティーで」

    コーヒーか紅茶か、大ざっぱにいえば二択しかないメニューだが、紅茶の種類はなかなか多い。さっきから、女性客が紅茶の味などについて店員に聞いているのはそのためだろう。
    近くにいたメイド服の同級生に注文を頼み、そう言えば新羅はどこに行ったんだ。と思案していると、噂をすればとばかりにその声が聞こえて来た。

    「いらっしゃいませ、ご主人様方。…全く、君達にこんな言葉遣いするとは思ってなかったよ」
    「新羅!」
    「や、いらっしゃいませ…。これ、注文してたドリンク。ケーキはレモンクリームのタルトと、和栗のモンブランです…。と」
    「まて、何でそこで手前が座る」
    「え?あぁいや、ちょうどこれから休憩だからさ。ここでついでに休もうかなって」

    この服肩こるんだよ?とため息をつく新羅も、今日は髪型からして一風違う。執事としての服も、臨也と微妙にデザインは違うものの、妙に似合っている。

    「で?誰の提案でこんな店になったんだ」
    「大多数の偉大なる女子達さ…。基本的に女子が半数裏方、半数ホールで、男子はこの服着用義務付きで休憩という名の宣伝と、ホール。ちなみに臨也は裏方のケーキの盛り付けとかも少し手伝ってたかな」
    「ほぉ…随分本格的だな」
    「まぁね。一位狙ってるし…。それに、同級生達が入ってくる度に驚いた顔するのが面白くてさ。臨也なんか完璧に猫かぶってるから騙されてる人多いよ」
    「だろうな…」

    静雄達が納得したように深く頷いた時、スッと、その上に影が差した。つられる様に顔をあげると、

    「お待たせいたしました、ホットコーヒーです」

    新羅が注文したのだろう、慣れた手つきでコーヒーを持ってきた臨也だった。

    「あれ、僕アイスコーヒーって言わなかったっけ?」
    「その前のお客様で切れたんで、今淹れなおし中。ドタチンに静ちゃんもいらっしゃい」
    「おぅ」
    「……ん」

    何だろう、いつもの如何にも『悪だくみしてます』な笑顔じゃないだけに…。違う意味で怖い。
    それくらい、今の臨也の表情は穏やかな笑みをたたえていた。

    「せっかく来たんだし、俺の奢りで二人にはもう一品持ってくるよ」
    「良いのか?」
    「あれ僕には~?」
    「もちろんいいよ。新羅は散々味見しただろ。……それでは、失礼いたします」

    綺麗に斜め45度。礼儀作法からして不気味なくらい綺麗にこなした臨也の後ろ姿に、門田はある種の感動を覚えていた。

    「いやぁ、最初はどうなる事かと思ってたんだけどね、臨也の奴」
    「?」
    「最初はやっぱり、男子全員嫌がってたんだよ?そんなんじゃウケないってさ。で、女子からの熱烈な要望でここまで来たようなもんだけど…」
    「ま、そうだろうな」

    女子が店に出るのならばまだ分かるが、裏方の意識が強い喫茶風の店で、男子が表に出て接客するというのはかなりの勇気がいるものだ。というか、あまりしたくないと思うのが普通なのかもしれない。

    「やってる間に、お互いの妥協点とかも見つけてこうなったってわけ。最後まで恥ずかしいとか言ってた人は、主に接客よりは呼びこみとか宣伝中心に回して、早めに諦めたって言うか…まぁ、そんな奴らは接客中心」
    「で、お前は諦めた口か」
    「まぁねー。この服、セルティに見せたら『似合ってるじゃないか』って言われてさー。セルティに言われたら僕もう何だって着れるよ!!」
    「はいはい。店内での暴走は困ります、ご主人様」
    「臨也」

    天を仰いで今にもセルティトークを始めそうな新羅の言葉をさえぎるように現れたのは、これまた臨也だった。ケーキを門田の前に置き、さりげなく空いた皿も回収する。
    そのままコツコツ、と静雄の傍らに立つと、その顔が一瞬何か思いついたような顔になったのを…。静雄以外の二人が、見た。

    「……静雄様」
    「ッブ!?」
    「こちら、苺のミルフィーユとなっております。こちらの皿は下げてもよろしいですか?」
    「ッゲホ、てめ、臨……!」

    次の瞬間、静雄は固まった。

    「大丈夫ですか!?すぐに、新しいミルクティーをお持ちしますから…!」

    つい噴き出して制服のズボンにこぼしてしまったミルクティーを臨也が真っ白なハンカチを取り出して拭っていたのだ。
    流石に、新羅以外全員固まる。
    何やら小さく黄色い囁きも聞こえてきたが、静雄の脳内はほぼパンク状態だった。

    「………静雄様?」

    もう一度そう言うと、まるでゆでダコのように顔を赤くした静雄は、出されたミルフィーユをバクリと一口で食べ、僅かに残っていたミルクティーを飲み干して、バタバタと教室を出ていった。

    「………」
    「…………」
    「…あ~…臨也、ごちそうさん。静雄の分も俺が払っておくわ」
    「あ、う、うん!会計はあっち…」

    何やら察したらしい門田が急いで会計を済ませて後を追うように出ていくと、店の雰囲気も僅かながらに元に戻る。

    (てか、何が何でも食べてから逃げるんだね静雄…)

    そうため息をつきながら、新羅は臨也をいさめるように言った。

    「いーざーやー…駄目だろ、静雄に変ないたずらしちゃ。あれで結構純情なん「…何で静ちゃん、顔赤くなってたんだろ」…そりゃあ臨也が…って、え。」
    「え?」

    至極意外そうな顔で聞き返された。え、どうしよう。これ僕が1から説明しなきゃいけないの?
    そう思いつつも、食器を片づけている臨也を手伝う。

    「じゃあ何。君はどんな反応を期待してたの?」
    「うん?いつもみたいに、からかったらテーブルでも持ってがーっと怒るか、何とか我慢して教室出て、屋上行って叫ぶか、の二択だったんだけど…」

    うん。それはそれである意味正しいけどねぇ臨也……

    「無意識って、ある意味怖いなぁ」
    「?新羅?」
    「いや、君の顔は無駄にいいって話だよ」

    「はぁ?」





    げに恐ろしきは、己を知らぬ、その頬笑み。





    あとがき↓
    メイド喫茶とかコスプレ喫茶とかで女装してる臨也さんをよく見るので、こんかいは執事さんになってもらいました!道連れは新羅。被害者は静ちゃん。被害者&事態収拾役はドタチンです!
    こんな感じでいかがでしょうか?

     

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    うわぁ!?執事臨也Kawaii~!イザ萌え万歳~!
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