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「やっほー、臨也!年末のご挨拶に…って、あれ、何かいろいろ片づけてるけど…」
「いらっしゃい、新羅。波江に言われて片付け中だよ。あぁ、そこにお歳暮あるからもってって」
久しぶりに訪れた折原臨也の新宿の事務所は、臨也の性格に似合わず書類や本が散乱していた。ふと見れば、魔術書や魔導書まで散らばっている…しかも、母校で閲覧禁止に指定されそうな本が。
しかし、そこは新羅。事もなげに拾って、テーブルの上に移す。
「君の秘書、こちらの世界のことは知らないんだろ?あんまりこういった書物を置いておくのは感心しないよ」
「あぁ、大丈夫。一定以上の魔力を持って、こちらの世界に通じていない…マグルには普通の本に見えるようにしてるから。ちなみに、その本は随分前に買った『世界の卑劣な悪戯百選』に見えるようにしてる」
「……そこら辺のチョイスは、どこまで行っても折原臨也だよね…」
ふとお歳暮を見れば、ホグズミードのバタービールセットだ。……地味に嬉しい。ついでに、セルティの故郷でもあるアイスランドのものもいくつか。
「北欧に行ってきたのかい?」
「仕事でね。あぁそういえば、君のところに来た?例のあれ」
「あぁ、来たよ。笑顔で追い帰した。静雄のところにも行ったらしくてねぇ。静雄のやつ、キレてぶちのめしちゃったってさ」
「あぁ、それでこの間、魔法省から連絡来たのか。…まったく、頭の固い爺どもは面倒だよねぇ。身の保身を第一に考えるのは別にいいけど、俺を利用しようとするのは不快極まりないよ」
「はは、何、静雄に魔法省へ出向するように説得しろとでも来た?」
「来た」
あぁもう、めんどくさいことこの上ない…!とうなる臨也は、魔法省と、日本に住む魔法使いたちのパイプ役であり、マグル世界での情報屋という職を利用して、魔法使い界関連と思われる噂や事象を選別しては、門田や静雄をはじめとした魔法使いたちに仕事を振り分けている。
ちなみに、新羅は魔法使い達の医者