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デュラララ!!の二次創作小説同人サイトです。
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    今頃多分バスの中。

    に、いるであろう私…。
    できたら旅行レポ(?)を書きたいですね。臨也さんに解説してもらおっかなぁ…。あ、でもドタチンでも適任かもしれない…?

    そんなわけで、ティラミスの行方。


    とりあえず、最初だから二人はこんな感じですかね?


    24時間戦争コンビ

     




     

    新羅の家にケーキを届けた後、マンションの地下駐車場に入った臨也は、車を止めて静雄を促した。
    全く、こんなことで家に連れてくることになるとは思ってもいなかった。

    「静ちゃん、とりあえず家の中壊さないでね」
    「手前次第だな」

    それよりさっさと出せ食わせろ。
    高校の時と何ら変わっていない、妙に喧嘩腰だが受け流して、結局作って出してしまうという厄介なこの要求に、自分が弱いということを臨也は重々承知していた。

    「紅茶でいい?」
    「おぅ。手前は?」
    「俺は食べないよ。言ったでしょ、お腹いっぱいってね」

    そうか。と頷いて、出されたティラミスに少々感動しつつ、静雄はスプーンでそれを食べ始めた。臨也は、基本的に盛り付けにもこだわる。ココアパウダーで型を取った可愛らしい猫のマークがそれを物語っている。
    池袋で食べた時もそうだが、臨也の菓子を食べるのは高校卒業以来だった。つまり、5年ぶり。それなのに、舌が味を覚えていて、今まで食べていなかったのが嘘のように、その味は『日常』にすんなりと戻って来た。

    「ん、」
    「はいはい。今淹れてくるよ。どうせだから夕飯も食べてく?もう7時だし」
    「食べる」

    仕事帰りに遭遇したので、もともと問題はなかった。

    「豚の角煮と、味噌汁にご飯に、きゅうりの酢和えに…嫌いなものないよね?」
    「………おぅ」
    「増えてたら無理矢理にでも食わすからね」

    妙な間に嫌な予感を感じてそう言ったのだが、静雄は更に目線をそらす。
    ………後で情報収集が必要だな。
    臨也は決意した。

    「じゃ、テレビでも見ながら待っててよ。ティラミスはあと一つ残ってるけど?」
    「や、いい。夕飯分が入らねぇ」

    そう返答が返ってきて、わかった。と、臨也は少し鼻歌交じりにキッチンへと戻った。
    何だか、今日は暇だったのにいい日だ。どうしてだろう?一人じゃない夕食が久しぶりだからだろうか。





    で。





    「結局、あいつの家に泊って朝飯まで食って帰って来た」
    「それはそれは…。なるほどね、セルティが混乱するわけだ」

    豆のお礼をセルティに告げられなかったから伝えて来いと言われたらしい静雄は、珍しく素直に臨也の言葉を伝えにきた。予想外にそのコーヒーが、普通に美味かったからでもあるだろう。

    「セルティの奴は?」
    「混乱も収まって、仕事中。あと2時間ぐらいで帰ってくるよ」

    昨日ケーキを食べながら、限定条件で発動する平和な時間やそれにまつわる話をしはしたが、新羅は普段なら喧嘩三昧な二人がその時『どうなるか』を、具体的に話してはいなかった。
    例えば具体的な固有名詞無しで静雄が差し出した皿に望み通りのケーキを乗せるとか、何も言わなくても紅茶を出すとか、臨也が焼き加減を失敗したと眉間にしわを寄せていたものを平然と食べちゃうとか、さりげなく手伝っちゃうとか…。

    あれ?あの二人って犬猿の仲…。いやいや、それ以前に……。

    数年ぶりに、この疑問に頭を悩まされるとは思っていなかった新羅だった…。





    そして一方その頃。





    「あら、誰か来てたの?」
    「ん~…あ、波江、ケーキどうだった?」
    「美味しかったわよ、ごちそうさま…。誠二との話題にもなったしね」
    「それはよかった」

    ソファに座っていた臨也は、その感想を聞いてふわりと笑った。
    雇われて初めて知ったが、情報屋としてではない『折原臨也』は、まるで純粋な子供のようだ。
    パッと笑う姿は幼い子供だし、人を小馬鹿にしたそれなぞ、全くない。

    「で?誰か来てたの?箸も茶碗も二つあるけど…。あと、こんなコーヒー豆あったかしら」
    「豆は、新羅からね。運び屋さんが今朝持ってきてくれた。茶碗が二つあるのは静ちゃんのせいだよ」
    「…もう一回言ってくれるかしら」

    聞こえなかった?と首をかしげるそれは、弟とは違う次元で愛すべき対象物に認定されつつある。
    多分、大多数の人間が知っている『折原臨也』とは違う、その姿が庇護欲というか、母性の認識をさせるからだろうと、波江なりに分析していた。

    「静ちゃん。昨日作りすぎたから池袋の知り合いに持ってったって言ったでしょ?その時に静ちゃんに見つかって、ティラミス食わせろって」
    「……それは、百歩譲って納得するわ。何故、今日の朝までいるの?」

    その言葉に、帰って来たのはぽそりと言われた、実に厄介で、波江に一つの決意をさせるには十分な答えだった。



    「……なんでだろ?」



    ダメだ、見張ってないとダメだ。
    そうしないと、いつの間にかどうにかなってそうで怖い。
    そう言えばなんでだろ?と、首をかしげる雇い主を見つつ、波江はそう決意せざるおえなかった。
     

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